Microsoft Azure監視

Microsoft Azure――概要

Microsoft Azure(旧称Windows Azure)は、Microsoftのクラウド コンピューティングのプラットフォームです。コンピュート、アナリティクス、ストレージ、ネットワーキングなど、幅広くサービスを提供しています。ユーザーは、これらサービスから選択して、パブリック クラウドで新規アプリケーションの開発やスケール確保をしたり、既存アプリケーションを実行したりできます。

Microsoft Azureの監視ーー当社が提供すること

Applications ManagerのMicrosoft Azure監視では、Azureサブスクリプションに存在する仮想マシンを、検出・監視できます。Azureストレージアカウントのステータスとパフォーマンス監視で、Azureに預けたリソースの管理の改善も可能です。

Applications Managerは、Azure仮想マシンに、Azure SDK for Javaで接続してステータスや、その他のパフォーマンス カウンターを判定します。Azure監視では、次のことが可能です。

  • Azureサブスクリプションにある仮想マシンのディスカバリ。
  • プロビジョン済みで実行中のVMの数を確認。
  • 検出したリソースのステータスと設定情報を確認。
  • パフォーマンス メトリックの収集・監視(CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、スレッド、プロセス数、.NET CLRなど)。
  • ゲストOS設定を有効とし、ディスク利用率、ディスクI/O統計、ネットワーク インターフェース情報を収集・監視。

新規Microsoft Azure監視を作成するには

Azureメトリクスを監視するための前提条件

REST APIを使用して新しいAzure監視を追加

新しいMicrosoft Azure監視を作成するには、次の手順に従います。

  1. Applications Managerから、[新規監視追加]をクリックします。
  2. [クラウドアプリケーション]カテゴリーから、[Microsoft Azure]を選択します。
  3. 監視の表示名を指定します。
  4. Microsoft AzureサブスクリプションのサブスクリプションIDを入力します。
  5. ドロップダウンメニューから、検出および監視するAzureサービスを選択します。
    表示されるのが、Applications Managerで監視対象のサービスです。
  6. アカウントの種類を選択します。新しいAzure監視を追加する際のデフォルトのアカウントの種類はAzure Globalです。
    Azure Gov Cloudリージョンのサービスを監視するにはAzure Gov Cloudを選択してください。
  7. 検出モードを選択します。利用可能な検出モードは以下の3つです。
    • ADアプリケーションとサービスプリンシパルを使用した検出(推奨): [新規監視]ページで、前提条件の手順で取得したディレクトリ(テナント)ID、アプリケーション(クライアント)ID、クライアントシークレット値(アプリケーションキー)を入力します。前提条件セクション を参照してください。
    • OAuthを使用した検出:[新規監視]ページの前提条件の手順で取得したOAuthプロバイダーを使用します。前提条件セクションを参照してください。
    • Azure組織アカウントを使用した検出(PowerShell):[新規監視]ページの「ユーザーメールアドレス」と「パスワード」フィールドに、作成した組織アカウントのユーザー名とパスワードを入力します。前提条件セクションを参照してください。
  8. 次のいずれかのオプションから、 子モニターの検出モードを選択します。
    • 検出して、非管理:すべての子モニターを検出して、非管理します。
    • 検出して、管理:すべての子モニターを検出して、監視します。
    • 正規表現に基づいて検出と監視:リソースの検出と監視に使用する検出フィルター正規表現をカンマ区切りの値で指定できます。詳細はこちらをご覧ください。
  9. 子モニターの自動検出と監視の検出間隔を分単位で指定します。
  10. 詳細設定オプションを有効にすることを選択した場合:
    • データ収集中に失敗したAPI要求を自動的に再試行して、断続的な接続エラーなどの一時的な問題によってデータ収集プロセスが中断されるのを防ぐ場合は、「再試行データ収集API」オプションを有効にします。
    • Azure Portalでリソースが作成または削除されるたびに通知を受け取るには、[リソースの作成と削除に関するアラート]オプションを有効にします。
      リソース削除のアラートは、対応する監視がApplications Managerから削除されるまで継続されます。
      • 正常性重大度を設定:Azure Portalでリソースが作成または削除された際にアラートの正常性重大度レベル(重大/警告)を設定。
      • リソースが作成、削除、またはその両方が行われるたびに通知を受け取るには、このオプションを使用します。
    • [削除されたリソースに対するアクション]フィールドから、削除したリソースに対して実行するアクションを選択します。
      • アラートの継続:削除されたインスタンスがコンソールに保持され、削除したアラートを子モニターと親モニターに表示します。
      • アラートを停止:削除されたインスタンスの正常性には影響しません。
      • リソースの非管理:削除されたリソースを非管理し、それらのリソースのポーリングを停止します。
      • リソースの削除:Azureコンソールで削除された監視を削除します。
    • 特定のサービス配下のリソースの検出を停止したい場合は、[検出を停止するサービス]のオプションからサービスを選択してください。これは、監視の編集ページからのみアクセス可能です。
  11. ポーリング間隔を分単位で、タイムアウトを秒単位で指定します。
  12. コンボボックスから、Microsoft Azure監視を関連付ける監視グループを選択します(オプション)。
    監視に関連付けるグループは複数選択できます。
  13. [監視の追加]をクリックします。これにより、ネットワークからMicrosoft Azureが検出され、監視が開始されます。
  • 「Azure Resource Manager (ARM)」モデルを使用してデプロイされたAzureリソースは、Applications Managerで監視します。
    クラシックモデルを使用してデプロイされたAzureリソースはサポートされません。
  • クラウドサービスからデータを追加または取得するには、インターネット接続が機能していることを確認してください。
  • ご使用の環境で外部Webサイトにアクセスするためにプロキシサーバーの使用が必要な場合は、[設定]タブからプロキシ設定が可能です。
  • パフォーマンスポーリングセクションでは、正常性の重大度を設定し、リソースが作成、削除、またはその両方が行われたときにアラートを生成するように選択できます。
  • ADALはAzureでサポートされなくなりました。
    Applications Managerはバージョン16320からAzure認証をADAL(Active Directory認証ライブラリ)からMSAL(Microsoft認証ライブラリ)に移行しています。
    そのため、ADALからMSALへの移行をお勧めします。 詳細はこちらをクリックしてください。

監視対象のパラメーター

監視タブをクリックして、監視カテゴリ ビューへ移動してください。クラウド アプリ テーブルでMicrosoft Azureをクリックすると、一括設定ビューが3つのタブに分類・表示されます。

  • 可用性タブでは、過去24時間か30日の可用性履歴がわかります。
  • パフォーマンスタブでは、過去24時間か30日のステータスとイベントがわかります。
  • リスト ビューでは、一括管理設定を実行できます。

Microsoft Azure監視では、サブスクリプションに存在するAzure仮想のマシンを提示します。監視名をクリックすると、全サーバーの詳細が、次のタブに表示されます。

監視情報

パラメーター 説明
名前 Microsoft Azure監視の名前です。
サブスクリプションID AzureサブスクリプションのサブスクリプションIDです。
Azureサービス サブスクリプションに存在し、監視されているサービスを表します。
ディスカバリ モード 監視作成時に選ぶディスカバリのモードを示します。
ユーザーのメール アドレス Azureリソースへのアクセスに使う組織アカウントです。
クライアントID Active DirectoryアプリケーションのクライアントIDです。
テナントID Active DirectoryのテナントIDです。
タイムアウト タイムアウトまでの時間です(秒)。
プロビジョン済み総Azure仮想マシン サブスクリプションに存在する仮想マシンの数を表します。
実行中総Azure仮想マシン 仮想マシン ステータス「実行中」の数を指します。
関連付いたグループ 監視が関連付いた監視グループを示します。
最新ポーリング時刻 最新のポーリングを実行した時刻を指します。
次回ポーリング時刻 次回のポールがスケジュールされている時刻を指します。

概要

パラメーター 説明
総Azure仮想マシン プロビジョン済み サブスクリプションに存在する仮想マシンの数を表します。
総Azure仮想マシン実行中 仮想マシン ステータス「実行中」の数を指します。

仮想マシン

パラメーター 説明
仮想マシン名 仮想マシンの名前です。
ステータス 仮想マシンのステータスを表します。
リソース グループ名 仮想マシンが存在するリソース グループを指します。
OSタイプ 仮想マシンのOSです。
ロケーション 仮想マシンのある場所を指します。
パブリックIPアドレス 仮想マシンのIPアドレスです。

ストレージ アカウント

パラメーター 説明
Azure Standardストレージ アカウント
ストレージ アカウント名 Azureストレージ アカウント名です。
プロビジョニング ステータス ストレージ アカウントのプロビジョニング ステータスです。次のステータスがあります。
  • 無効(Invalid)
  • 作成中(Creating)
  • 削除中(Deleting)
  • 成功(Succeeded)
  • 失敗(Failed)
  • キャンセル(Cancelled)
リソース グループ ストレージ アカウントの割り当て先リソース グループを指します。
ロケーション リージョン ストレージ アカウントのプロビジョン先
プライマリ ステータス ストレージ アカウントのステータスです。次のステータスがあります。
  • 利用可能(available)
  • 利用不能(unavailable)

よくある質問とトラブルシュート

エラー メッセージとトラブルシュート法

エラー:「認証失敗です。指定のAzure組織アカウントの資格情報で、アクセスが拒否されました」

このエラー メッセージは、モード1で新規Azure監視を追加する際に表示されます。トラブルシュート手順は、 コミュニティでも確認いただけます(英語)。

エラー:「サブスクリプション<subscriptionID>でのAzureサービス ディスカバリに失敗しました。アプリケーション キーが無効の可能性があります」

このエラー メッセージは、モード1で新規Azure監視を編集する際に表示されます。トラブルシュート手順は、 コミュニティでも確認いただけます(英語)。

エラー:「サブスクリプション<subscriptionID>でのAzureサービス ディスカバリに失敗しました。アプリケーション キーが無効の可能性があります」

このエラー メッセージは、モード2で新規Azure監視を編集する際に表示されます。トラブルシュート手順は、 コミュニティでも確認いただけます(英語)。

エラー:「データベース接続時にエラーが発生しました。<ServerName>にログインできません。IPアドレス<SomeIP>のクライアントは、サーバーにアクセスできません。アクセスを有効にするには、Azure管理ポータルを使うか、run sp_set_firewall_ruleをマスター データベースで実行し、IPアドレスやアドレス レンジ向けのファイアウォール ルールを作成してください。」

このエラー メッセージは、Azure SQLの監視詳細ページや編集ページで表示されます。トラブルシュート手順は、コミュニティでも確認いただけます(英語)。

エラー:「データベース接続時にエラーが発生しました。<Azure SQL server>ホストへのポート1433接続に失敗しました。
エラー:「接続タイムアウトです。それ以上の情報はありません。接続プロパティを確認ください。SQL Serverのインスタンスがホストで稼働し、TCP/IP接続をポートで受容しているか確認ください。TCPポートをファイアウォールがブロックしていないことも確認ください」

このエラー メッセージは、Azure SQLの監視詳細ページや編集ページで表示されます。トラブルシュート手順は、コミュニティでも確認いただけます(英語)。

日本語ナレッジベースにも記載がない場合、お気軽に技術サポートにお問い合わせください。